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サブスク時代に生き残るために!レーベルから見た「ジャズの持続可能性」とは。

更新日:2023年7月5日


ゲスト:徳田雄一郎(とくだゆういちろう) サックス奏者、ボーカリスト、作曲家 バークリー音楽院(米)卒 2006 年 GoodNessPlus Records (GoodNessPlus 合同会社)を設立。第6回千葉市芸術文化新人賞受賞。「現在進行形ジャズの、ひとつの最先端だろう」―JazzLifeより。 数多くの海外公演を成功させ、カナダ・Canadian Music Week では、出演数 1000 バンドを超す中、評論家投票 10 点満点中 9.8 ポイントの第一位評価を獲得。国際作曲コンペティション(米)他にて、ジャズ部門2010,11,12,13,20 年度ファイナリスト。 主演伊藤英明・映画テラフォーマーズにサックス奏者として出演。漫画・宇宙兄弟、コニカミノルタプラネタリウムのコラボ作品全音楽を担当。セガトイズ最新機種プラネタリウム家庭用上映機・第一弾作品【星の旅人】音楽全面担当。2020 年度に発売された全ての Jazz Album から選ばれる。 【Jazz Japan Award 2020 : Album Of The Year :特別賞】受賞 また、自己のバンド【徳田雄一郎 RALYZZDIG】を中心に、世界的に活動の幅を広げている。 【RALYZZ DIG(レリーズディグ)】 Dig "RAY + LYRIC + JAZZ" = "熱く叙情的で胸打つジャズ"を探求する。



左 ゲスト:徳田祐一郎

26歳の時にレーベルを立ち上げました

中山 今回のゲストは、徳田雄一郎さんです。前々から「JAZZ SUMMIT TOKYO」の動画に出ていただきたいと思っていましたが、お会いしたのは先月ですね。代々木公園のイベントでお聴きしましたが、本当に刺激的な熱い演奏でした。現在、ご自身のバンド「RALYZZDIG」を中心に、サックス奏者・ボーカリスト・作曲家と幅広くご活躍ですが、2006年にインディーズ「GoodNessPlus Records」というレーベルを設立されていらっしゃいます。 徳田 「JAZZ SUMMIT TOKYO」と聞いて、似ているのが出てきたなと思いました。すごいの出てきたなと。 中山 もう大先輩ですから、前々からお話をお伺いしたいと思っていたので嬉しいです。2006年だとお幾つだったんですか? 徳田 26とかですね。 中山 自分のアルバムを作るために立ち上げた?  徳田 俺の個人的な目標で25歳になる前にアルバムを作りたいと。で、24歳の時に目標は達成して、内容もすごく良いと思った。一応、ソニーとかビクターとかに送るわけですが、カスリもしない。それで、インディーズかなと。ちょうど、どこかのニュースで、NYのコミュニティが「自分の音楽は自分達でリリースしていこう」という流れがあるというのを見て、僕もそうしようと思った。で、自分でリリースするために作ったの。それで、何枚か出すじゃん。そうしたら周りも「私のも出して欲しい」と言ってきて今の形になったんだよね。


ジャンルにこだわらず、自分が良いと思うものに挑戦。

中山 Webサイトも拝見しましたが、今レーベルは結構な人数がいらっしゃいますよね?基本的にはジャズミュージシャンが多いですか? 徳田 そうだね。でも演歌の人もいるし、特にこだわりはないかな。ジャンルレス。僕の音楽スタイルがビジュアル系でもあるし、僕自身もジャズばかりにこだわるのではなく自分が良いと思うものに挑戦していきたいんだよね。社会的に色々な音楽があるじゃん。どんなものが良いかなんて決められないよね。  中山 レーベルとして「出して欲しい」と言われた時に、どこからどこまでやっているんですか? 徳田 僕はお手伝いですね。こっちは1円も出さないです。基本的には、ミュージシャンが全部やるけど、それをどうやって販売するかという部分のお手伝いですね。 中山 僕も全く同じことをした経験があって。自分のアルバムを作って、それこそレーベルに持って行ったんですよ。結果的には、キングインターナショナルさんから出させていただきましたが、他のレーベルはかすりもしなかったですね。やっぱり、レコーディングするまでは良いけど、その先の作業が大変だなと思いました。徳田さんのような方がいて下さるとありがたいです。 中山 基本的に、「誰から頼まれたからやる」というのはなく、頼まれたら全部やるんですか? 徳田 よっぽどなものでない限り、基本的にはOKですね。Webサイトにも「興味ある人はレコード送って下さい」と載せてます。 中山 2006年からやられてきて、音楽の形態も変わってきていると思います。その変化はレーベルをされる上でも感じますか? 徳田 CD中心からサブスクになってきたけど、海外とかだともっとCD市場は少なくなっているよね。日本はまだ売れるけど、その変化は感じますね。こないだも、JASRACでサブスクの売上が190億とかでCDは70億とか、半分以下でしたね。うちの会社も、サブスクの方が売り上げが多い時もある。俺もJASRACとかに聞いたんだけど、例えば、Youtubeでライブ映像とか流すとそれも著作権にカウントされるのよ。俺の曲を知らないところで使われたりするとお金が入ってくるから、結構その可能性はでかいよね。  中山 今はサブスクだけのリリースをお願いできたりもするんですよね。それは、ミュージシャンにとって嬉しいですよね。 



会社を作った意味はあったのかと…。 結果、意味はあったね。


中山 僕自身もサックスを演奏するだけでなく、自分の会社でリリースするということをやっていますが、今お話をお伺いして、本当に徳田さんと近いことをやっていると思っていて。自分自身が演奏するだけでなく裏方というか、ある意味ではお節介かもしれないですが、他のミュージシャンのお手伝いをするという。そういうことは、この16年間でどういう経験だったのかなって。 徳田 最初はこうなると思っていなかったし、会社をなぜ作ったのかと思っていましたね。会社を作った意味はあったのかと…。結果、意味はあったね。他のアーティストの音楽を聴くのは好きだし、音楽的に自分では書けないものだったり、勉強になるしね。それを、うちのレーベルで出してくれる。うちの売上の中でも、僕よりもっと売れている人もいて。そうやって多くの人と関わることができたから、自分の作品にもきっと還元されているのではと。 中山 僕も、まだ会社にして2年目ですけれども、色々な方に出会えて、多角的に物事を考えられる視点を持てたと思っています。  徳田 俺も「意味あるかな」と思ったけど、やってて良かったね。コロナでライブが無くなっちゃっても、会社があることでモチベーションにもなったしね。何があっても続けた方が良いと思うよ。 中山 ありがとうございます。励みになります! 徳田さんは本当に早い段階からやっていらっしゃいますが、会社やってて辛かったことやしんどかったことはありますか? 徳田 自分でやっているだけだから、寂しさと切なさと心強さと…やっぱり不安はあるよね。やらなかったら違う人生だったかなと思うことはあるし、まぁそれは仕方ないよね。レーベルの方も忙しかったりするから、色々なセッションとか色々なところに顔を出すとか、いわゆるミュージシャンとしての活動が少なくなってしまって、大丈夫かなと…。でも、大丈夫だったね。 中山 今、本当に聞きたい話です。見て下さっている方々ではなく、僕に向けての話かと思うくらい。  徳田 俺の時はさ、「徳田さんは会社なんかできないよ」「二足の草鞋なんて履けない」とか、怒られるぐらい言われたんだよね。僕も少なからず不安はあったよ。色々な方からミュージシャンとして大丈夫かと言われて。けどさ、今は、大谷君みたいに二足三足は当たり前の時代じゃん。



配信を嫌わないこと。 聴かれたらお金になるし、それが一生続く。

中山 徳田さんも16年の中で色々と取捨選択しながら継続されてきたと思いますが、何か心の支えだったり、続けられるモチベーションになっていることは何ですか?  徳田 最初2年目くらいまでは、俺も夢というか目標があったから全然やれたけど、停滞期というのはあったね。自分のバンドで海外行くとか、そういう時期はレーベルのことは全然考えていなかったし、他のことをやっていたね。拓海君も、会社やる時とミュージシャンをやる時とあると思うけど、それはそれであって良いと思うな。 中山 16年間、僕より本当に先を歩いていらっしゃいますが、その中で、音楽産業の持続可能性についてはどのように考えますか? 徳田 最初に、「サスティナブルジャズ」と聞いた時に何のことだろうと思ったんだよね。音楽ってサスティナブルじゃん。ベートーベンとかもそうだし、特に、ジャズはスタンダードとか演奏するから、「スタンダードジャズ」というのは「サスティナブルジャズ」じゃんと。ビジネス的なことでは、ジャズの配信とかに力を入れて、管理をしっかりしていくことだろうね。配信っていうのは一生売れるから。不特定多数の人に聞いていただける可能性があるしね。配信ってお金にならないって嫌う人もいるけど、聴かれたらお金になるし、それが一生続くから。在庫を持つこともないしね。うちなんて、すごいよもう。売れないCDがたくさんあるから。(笑)  確かに、CDの場合だと、「会場で手にとってサインしたい」というのはあるけど、配信を嫌わないで、そのためには権利を買う。一般人も、JASRACとかとしっかりやって、そこらへんをしっかり考えていくことが大切だろうね。  中山 さすが!レーベルの方の目線がすごく強い。僕自身はレーベルは担っていないので、そこの着眼点は新しい感覚です。




文・編集 小林真由美


徳田雄一郎 official HP :http://www.yuichirotokuda.com/


GoodNessPlus Records: http://www.gnplus.net/


中山拓海サスティナブルジャズ#6



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